WORKS
事業支援

戦略推進支援|(株)ZENKIGEN様プロジェクト後インタビュー

応募者と出会う確率や出会いの場の質を上げるための採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」。
売り手市場が続く中、企業からのニーズは高まる一方ですが、AIツールは導入するだけでは実効につながりづらいのが実情です。
サービスの提供だけでなく、企業の採用活動に寄り添い、導入から活用支援まで伴走することで、本来の価値発揮が期待できます。

より多くの企業に「サービス」と「フォローアップ」を届ける体制を整えるため、
2026年6月より約4ヶ月間、代理店チャネルの立ち上げ・活性化プロジェクトに取り組みました。
今回は、プロジェクト責任者の伊藤様に、これまでの取り組みについてお話を伺いました。

プロジェクト進行ステップ

▼第1フェーズ:代理店チャネル設計・構築
・代理店スキーム整理
・契約書ドラフト作成

▼第2フェーズ:戦略設計
・目標設定
・KGI/KPI目標各社割り

▼第3フェーズ:戦略推進・販売促進基盤の構築
・渉外業務設計
・汎用提案書/トークスクリプト リバイス
・売り方シナリオ整理/勉強会資料作成

▼第4フェーズ:戦略統合
・構成要素すり合わせ
・戦略統合シート作成
・モニタリング運用フロー策定

haco.での業務支援内容

▼プロジェクト全体設計
・WBSの設計
・週1回の定例ミーティング(PMO業務)

▼代理店チャネル形成に関するアドバイス
・手数料/インセンティブの設計
・各種契約原案の壁打ち
・リーガルリスクチェック

▼各種ツール類の作成
・戦略設計/統合を共有するためのシート作成
・営業資料のアップデート・事例整理
・勉強会資料作成フォロー

▼ZENKIGEN様メンバーとの壁打ち
・フォロー活動の言語化サポート
・勉強会資料作成のサポート

はい。私たち株式会社ZENKIGENは、
テクノロジーの力を以て、人の持つ能力のすべてを発揮させたい、という想いのもと、
およそ7年前からAI技術について「開発」や「学術研究」を行ってきました。
そのため、AIへの知見、エンジニアの質の高さについては強い自信を持っています。

我々が開発した採用DXサービス「harutaka」は、面接官をAIが取って代わる、というツールではありません。

あくまで面接官の皆さんにとって、
応募者と出会える場を増やしたり、出会えた場をより良い時間にするための支援ツールだと捉えています。

例えば、面接官の日程が押さえられず面接前に辞退されてしまうケースを、AI面接で24時間受験可能にすることで減らせます。AI面接のデータを分析をしておくことで、対面面接時に面接官がケアすべきポイントを事前に把握できるようになります。

AIの活用により、面接官にとっても、応募者にとってもより良い採用・就職活動を支援できれば、と考えています。

「harutaka」をリリースして数年が経ち、より多くの企業に広く使っていただきたいという思いがありました。
ただ、社内はエンジニアやデータアナリストが強みの組織で、
そもそも企画や販売促進を担うマーケティング機能には発展の余地がありました。
昨年一年間、新規社数の拡大に力を入れたものの、思うような成果が出ていません。

契約いただける代理店は多数いらっしゃったのですが、
市場ニーズが高まる中、我々が思い描くような飛躍的・非連続な成長には遠く、
パスアップや提案数は伸び悩んでいる状態でした。

その原因について解像度を上げていくと、
「どれくらいの温度感・レベル感で「harutaka」を届けてほしいか」
という中期的な事業目標や、その強度自体を、我々から代理店に共有できていなかったことが見えてきました。

その原因が見えたタイミングで、haco.にご依頼いただいた理由は何だったのでしょうか?

私自身、代理店チャネルの立ち上げ時にこの壁にぶつかり、契約や制度、動機づけの仕組みといった「骨格」がそもそも存在しない状態から作り直す必要があると感じていました。

構想自体は自分の経験則で十分に立てられたのですが、
それを形にする段になると、代理店領域の知見を持つ人材が必要だった。
そこで、以前ご一緒した際に、複雑な物事をシンプルに伝える「仕立て」の力に長けていると感じていた和田様にお願いすることにしました。

このフェーズでは主に、既存の代理店様の契約種別や、必要なサポート体制・社内に配置する渉外人員を整えました。このフェーズでの協業はいかがでしたか?

一番大事にしたのは、仕組みそのものよりも
「何を目指すのか」「何を大事にしたいのか」というコンセプトの部分でした。
そこを十分に理解いただけていたのが、非常にやりやすかったですね。

私は、代理店と自社の両者がハッピーな状態を作り、
その輪を広げていくことが理想の代理店チャネル像だと思っています。

極端な話、マージン率を高くして「お金で解決します」という代理店の作り方も市場にはありますが、
それでは長続きしないと考えています。

代理店の皆様も自立した事業者として商売をされているわけですから、
お互いが大事にしたい結節点を理解し、共に成長していくというコンセプトがなければ、
良い関係は続かないと思うんです。

そのコンセプトを念頭にものづくりを進めていただけたので、
細かく指示を出さなくても、意図を汲んで期待以上のアウトプットが返ってくる。
そうした進め方ができたのは、とても良かったと思っています。

また、和田様の危機察知のアンテナの高さにも助けられました。
契約内容の見直しなどの場面では、断定できるほどではない事柄でも、
「これは法的にリスクがあります」とちゃんと言葉にして提起してくれる。
そのおかげで、社内で問題の有無やリスクの度合いを掘り下げて議論することができました。

このフェーズでは、代理店と共に成長していくための、目標数字の設計や、それらを代理店と共有するためのツール作成などを行いました。こちらのフェーズはいかがでしたか?

代理店各社と本来共有すべき戦略や計画を、一枚絵にまとめていただいたのが大きな成果でした。
それまでは、企業との戦略・計画の推進状況を共有し、課題を認識し合って次に進むための土台自体がなかったんです。

「harutaka」の価値は「選考の合格率」「歩留まり率」を掛け合わせた「採用決定率」を高めるという、実は非常に複雑なものです。
エントリー数や母集団の大きさのようなわかりやすく、すぐに数値で効果が分かるような価値ではないため、代理店にとっては提案の難易度が高いという壁がありました。

この点は、以前和田様が「戦略商品」という考え方を用いて、複雑な商材をシンプルに営業しやすい形に落とし込み、代理店を盛り上げていた経験を知っていたので、期待していた部分でした。
実際に、単年度の売上だけでなく、持続的な互恵関係を軸にしたメッセージングを設計いただけました。

こちらのフェーズでは、代理店が営業・フォロー活動がしやすいように、「harutaka」の営業資料・フォローツールの見直し、勉強会内容の見直しなどを行いました。

一番良かったのは、haco.さんが主導でツール類を作成するわけではなく、
弊社内の代理店担当メンバーを巻き込み、彼ら自身に「言語化」させながら基盤を作っていただいたことです。

通常、業務委託やアウトソーシングを活用すると、
委託先に知見が蓄積されてブラックボックス化してしまうことがよくあります。

それをできるだけ防ぎたいという狙いもあり、
社内の担当メンバーが自分の論を持って、
こういうものづくりをしたいと考えられるように進めていただきました。

その過程で、担当者自身が「自分たちの業務が実は型化されていなかった」ことに気づく機会にもなりました。
社内で何度ミーティングをしていても、業務の共有をしただけでノウハウや型化がされることはなく、なんとなく話していたため、満足して終わっていた。
そのような部分が、言語化に取り組んだことで問題意識として自覚化されました。これは、今回のプロジェクトを通じて得られた大きな収穫だったと思います。

ZENKIGENのコアコンピタンスは、AI・エンジニア・データサイエンティストによって裏打ちされた技術力です。
その技術力を「届ける力」として補完する位置づけが、今回の代理店基盤構築だと捉えています。
そのために、いかに言語化・型化が重要なのか、
メンバー間でも意識できるようになったのは非常にありがたかったです。

こちらのフェーズでは、代理店と長く協業していくためのビジョン共有の方法や、日々のサポートを行うための渉外活動について見直しを行いました。

戦略統合は、一度合意すれば終わりというものではなく、
代理店との関係が深まっていく中で継続的に更新していくものだと思っています。

お客様に「harutaka」を使って喜んでいただき、取引やクロスセルが増えていくにつれて、
代理店の皆様から見た「harutaka」の捉え方も変わっていく。
その変化に合わせて、統合の内容も深めていくべきものだと考えています。

その意味で、深めていくためのフレームや仕組みは十分に整えられたのではないかと思っています。
実際に、アルバイト・パート向けにテストリリースした新プロダクトも、提案から申し込みまで非常に短期間で決まりましたし、追加の案件も複数出てきています。

代理店の持つ強い顧客基盤に乗せていただくことで、良いプロダクトはしっかり売れるということを一緒に実感できています。

大きく二つの軸で感じています。
一つは、社内の担当メンバーが代理店の皆様と話す会話の質がまるで違ってきたこと。
もう一つは、代理店側の関わり方の変化です。

社内側も代理店側にも兆しが見えてきた、ということですね?

はい。そうですね。担当メンバーだけでなく、社内の他部署からも何かをリリースする際に
「これは代理店の観点としては大丈夫か?」
という声が自然に上がるようになり、良い変化だと感じています。


また、これまでは取次店契約でありながら、どこか付かず離れずの関係だった代理店の皆様が、
今回の働きかけと、新プロダクトのリリースをきっかけに、
「何社コミットすればいいですか」
と主体的に相談してくれるようになりました。


すでに数字としても変化が見えてきており、今年度(4月〜9月半ば)現在の段階で、前年度通期の実績と比べても大きく伸びています。契約代理店数自体はそれほど増えていない中でこの結果が出ているのは、既存の代理店の関与度・コミット度合いが高まったことが大きいと考えています。

一番助かったのは、私たちが何を実現したいのかを、何度も丁寧に、しつこく聞いてくださったことです。一緒に何を実現するのか、そのために何が必要なのかを、同じ視座で語り、共に悩んでくれる。その姿勢のおかげで、たとえ対話が十分にできない場面があっても、良いアウトプットを出していただけました。

代理店から見たZENKIGENの見え方、社内の取り組み姿勢も変わり、実際にお声がけいただく件数も増えてきています。もともとやりたかった「マーケットを共に創っていく」というところに、着実に近づけていると感じています。
今後もこの関係を伸ばしていきたいですね。

撮影場所:WeWork 城山トラストタワー

「一気に立ち上げたい」という熱いコールをいただき、代理店チャネルの見直し・構築をご一緒させていただきました。これまで前職で培った全方位の知見を全て投じてお手伝いができたと思います。

たった3ヶ月ほどでチャネル設計、契約スキームの見直しから戦略戦術の構築、渉外実務の設計まで完遂できたのはZENKIGENさんの圧倒的なスピード感と粒度、確動性、事業変革へのコミットメントがあってこそですが、その一部をお手伝いできたのかなと自負しております。今回は組閣と仕組み構築まででしたが、本番はこれから。渉外組織の自走支援も今後はお手伝いできればと思っています。

ZENKIGENさんのAI活用の思想は、日本の企業組織とHR思想に非常に親和性が高く、良いサービスだと感じます。新組織とチャネルの皆さんが、玉石混交且つ激動するAI市場のなかでシェアを拡げていってくださることを楽しみにしています。


今回のように、事業が時代と共に変わり、組織と人の変革を余儀なくされるときこそ「仕組み化」「型化」が重要だと感じます。
haco.では特に仕組み化を得意としていますので、新しく事業や組織を描き始めている経営者の方、今ある組織がうまく機能していないと感じている事業責任者の方、是非一度ご相談ください。